ムウちゃんねる

『サッカー』『ディズニー』【感動】に魅了された男

【ストーミング】世界を震撼させる『嵐』

 ムウちゃんねるのムウです!

 

今回は以前一度触れていた欧州二大戦術の一つである【ストーミング】について話していきたいと思います。

  

 

世界を震撼させる【ストーミング】

 現代の欧州サッカーの二大戦術は【ポジショナルプレー】と【ストーミング】といえるであろう。

 

kouhei6429fb.hatenablog.com

 

以前もこちらの記事で触れたが【ポジショナルプレー】が『スペース』の支配であれば

ストーミング】は『時間』の支配である。

とにかく『時間』にフォーカスを当てた戦術である。

 

 

カリスマ...ユリアン・ナーゲルスマン

 現在この【ストーミング】という戦術において2人の代表的な監督がいる。

ユルゲン・クロップ  ユリアン・ナーゲルスマン” の2人である。

2018~19UEFAチャンピオンズリーグを制した”クロップ”率いるリヴァプールFCのプレーを少しご覧ください。

 

このプレーが【ストーミング】を全て物語っています。

 

 

そして今回はもう一人...

躍進を続けるRBライプツィヒとそれを指揮するユリアン・ナーゲルスマン”について触れていきます。

ラルフ・ラングニックの影響を強く受けて【ストーミング】を体現し続けていたRBライプツィヒであったが、王者リヴァプールのスタイルの変化により、悩んだ末グアルディオラの影響も強く受けている”ナーゲルスマン”が監督として就任した。

そして2019~20ブンデスリーガ3位 2019~20UEFAチャンピオンズリーグでも躍進い続けているのは明確である。

 

ではRBライピツィヒはどのように勝利を収めているのか...

 

 

『速さ』による『時間』の支配

 猛獣のように襲いかかるプレスにより無秩序「カオス」を起こしいる。

ポジショナルプレー】がより良い形でゴール前に運ぶことであれば

ストーミング】は90分間のうちにゴール前にどれだけ早く、人とボールを何回送り込むか

ということになる。

まさに対極の考えである。

 

90分間で何度チャンスを作り、何度シュートを打つことができるのか。

時間的優位』を生み出すことが目的である。

 

【ストーミング】には2つのポイントがある。

 1 相手の陣地の深いところでのミスを誘うロングボール
2 チーム全体でのプレス

 

相手が処理しづらいロングボールは有効な攻撃の手段である。」とクロップ監督も名言している。

こちらの状態が良くなくても、相手のバランスが悪ければそれでいいのである。

 

ストーミング】のもう1つの特徴としてはロングボールを前線へ送る際、『観ない

守備➡︎攻撃の切り替え(ポジティブトランジション)の瞬間は顔を上げる『時間』ですら無駄である。

徹底的な『時間』短縮の追求。

そこでのボールロストも戦術のうちでむしろチャンスと捉え即時奪回を果たす。

 

RBライプツィヒには2つの決まりが存在します。

 「ボールを失ってから5秒以内に奪回する」

 「10秒以内に攻撃を終える」

 

自分たちがボールを保持した試合ですら最長攻撃時間は12秒というデータもあります。

時間が経てば経つほど崩すことが困難になると考えているからである。

 

 

ストーミング】にはもちろん難点も存在する。

 選手が速くなければならない。

 身体能力が高くなければならない。

 ボール奪取チャンスメイクどちらもできる選手でなければならない

 

その裏付けとしてRBライプツィヒのスカウトの項目に

足が速い

23歳以下である

というものが存在する。

 

 

【ストーミング】の5つのポイント

1 時間の支配

 相手が正しい決断を下すことのできる『時間』を奪う

  「切り替え」をさせ続け相手の脳と身体に疲労を与える

 4局面をめまぐるしく高速回転させる

 *4局面 【欧州王者】華麗なサッカーの緻密な戦術 - ムウちゃんねる

 

 

 

2 ハイプレス&ゲーゲンプレス

 相手ボール時➡︎ハイプレス

        相手ゴールに近い方が速く攻めきれるため

        中へと誘導する

 

 ボールロスト➡︎ゲーゲンプレス

        5秒以内に奪う

        1秒でも速く相手の時間を奪う

 

 

3 短時間でのカウンター

 ゲーゲンプレスをすることにより相手の配置がよくない状態で攻め切ることが可能になる。

 サイドへの展開を使って余計な時間を使わず縦への意識を持つ

 ボールを奪ってから「15秒以内」というデータがあったが、「10秒以内」を目標としているチームが多い

 

 

4 ロングフィード&リカバー

 DFラインの背後へのロングボールでチャンスを作り出す速攻。

 【ストーミング】ではボールロストを恐れずロングボールを多用する。

 そのボールロストですらプランニングし、ボール奪回のために配置された選手が相手ゴールを襲う

 

 

5 カオス

 相手の思考『時間』を徹底的に奪うことにより判断をさせない

 相手の配置が良い状況を作らせない

 どのような状況に陥ってもゴールに直結させる判断ができる選手が求められる

 同時に「速さ」「観察力」「認知力」も求められる

 

 

まとめ

 

 1 時間の支配

 2 ハイプレス&ゲーゲンプレス

 3 短時間でのカウンター

 4 ロングフィード&リカバー

 5 カオス

 

以上の5つのポイントがとても重要です。

 

そして執拗なまでの『時間』へのアプローチ

それが【ストーミング】です。